哲学者のポール・ジャネが
「生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢に反比例する」と、主張(発案)し、甥っ子の心理学者ピエール・ジャネが書にした『主張』。
科学的な根拠は無いし、人の一生が単純な計算で捉えられるものではないと思うけど、私は一つの考え方というか指標として面白い捉え方だと思います。
ちなみに本名というかミドルネーム込みで
ポール・アレクサンドル・ルネ・ジャネ(Paul Alexandre René Janet)
なので、ジャネーの法則というよりジャネの法則の方が正しそうだ。
感覚的には…こんなのを経験した事があるはず。
(これを読んでいる人も年齢的には「大人」だろうという前提)
もう〇月も終わりかぁ、1年過ぎるの早くなったなぁ。
1年が早く感じる事件発生。
特に今はもう8月も末頃、1週間も経たずに9月だ、2/3と言うのか66.5%?7割弱?ともかく後半突入。
これをジャネーの法則で見てみよう、体感時間(その時の心理的長さ)は年齢と反比例するのだから最初のイラストの
Y=1÷X
で、0歳の時は自我が無いので一瞬(0%)という事で省くと
こんな感じ、寿命を90歳とした場合の表を作ってみた。
365日計算で5歳の1年と50歳の10年が同じだと書かれていてもピンと来なかったので、前年と比較してどれだけ短く感じているかで考えてみた。
毎年1~5%程度しか「短く感じ」ないからか、感覚は少しずつ鈍くなっていってしまうように見える。
心理的長さ(Y)で5歳の時は0.2、50歳の時は0.02なので10倍違う、なるほど。
ちなみに1歳から20歳までの数値の和は【3.5977】、全期間で【5.0825】
なんと70%も占めているので、そんなわけあるか勢(懐疑)が一定数いるのだろう。
年を重ねるほどに短く感じてしまうので、年齢が高い人の方ほど焦ってしまう…というか年齢の低い人からすると
「横断歩道使わないで危ないなぁ」「短気だなぁ」「話が長いなぁ」
と思ってしまう事も、時間を短く感じているからこそ起こる事かもしれません。
もちろんだから良いってワケじゃありませんけどね。
さて、では短く感じるから長く感じるようにする為に「新しい刺激」を求めて色んな事をすれば長く感じるようになって解決するでしょうか?
恐らく答えは否。
時間を長く感じるのはストレスなど負荷の感情も必要だと思いますが、その辺のスルー力が鍛えられ、楽しい刺激の方しか残らない選択をしてしまうと思います、
楽しい時間が過ぎるのはあっという間なので、結局体感時間は変わらないでしょう。
というか自分の好奇心(引き出し)を満足させ、刺激を受けきってしまったならば、さらなる刺激の薄まりにより体感速度がさらに加速するでしょう。
人の数だけ人生設計は存在するだろうから、色々あるハズ。
若く体が利く内に経験を積み老後速度を加速させたい人や、日々新しい事を学び様々な人との関係を増やし減速させたい人、そもそもこの法則を信用していない人も。
人生は一度、今感じる一瞬も一生に一度、自分が満足すればそれが一番ですね。