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鉄も木材も高い中、漂う売りの香りからようやく落ち着いてきた地価…でも?

ある程度の築古でも利回りが高すぎると外キャッシュでさらわれてしまう昨今ですが、ようやく頷ける程度の物件もチラホラ出てきました。

元々活用幅のある鉄は広く使われていますが、脱炭素の絡みや軍事利用によりコロナ禍から数倍になるほど上がっていますので、現状鉄骨造は軽量重量共に価格が高くそれに伴い利回りも悪く、耐用年数も短くどうやっても手が出ません。

工事や管理を依頼する工務店さんたちに「鉄骨造とRC」について聞くと揃って

「もう坪単価で見たらほとんど変わらないよ、RCより高いまである。」

と答えてくれる。

RCの住宅の場合は47年で融資を受けられる可能性があるが、
鉄骨造の住宅の場合はどれだけ分厚い鉄骨でも34年まで。

地価が落ち着いてきても結局賃料の上昇は追いつかせられない。
さらに上物が高いなら利回りは悪くなる。

さて、ではちょっと長期保有を前提とした投資比較をしてみよう。

鉄筋コンクリート造と鉄骨造の投資比較

例えば4億の物件があり、利回りは4.5%(1800万)として利率2%で新築だった場合

満室時の月額は150万円

RC47年2%のフルローンで毎月の返済は109万円、返済後の手残りは41万円。
鉄骨造34年2%のフルローンで毎月の返済は135万円、返済後の手残りは15万円。

さらに超ざっくり不動産取得時に取引額の3%程度で1200万、抵当権の設定に150万、取得税に350万、固都税で100万、管理費に収益の5.5%として100万として初年度にかかる物件その他費用で1900万、翌年からは200万かかる、もっと言えば個人なのか法人なのかで変わりますが収益から税金もかかります。

自分で見つけて宅建取って自分で契約すれば3%は…ってその話はいいか。

で、RCの場合はおよそ5年程度で分岐し、そこから利益。
鉄骨造の場合は返済が終わるまで分岐しない可能性も。

これは全期間満室で部屋に何も起きなかったら…という条件付きですが、そんなことはまぁ…通常ではありえません。

償却に関してもRCの場合は47年中の5年程なので全期間の1割程度ですが、
鉄骨造の場合は全期間を採算分岐の為に費やさなければならない、持ち出しも有り、何事も起きず最高の状態で。

利益が薄ければ税金も薄いのですが、返済が進むほど売却した時の利益も高まってしまいます、税額が高まる程今度は大きな税金の控除先をどうしようかと戦う事になります。

ので、今までのようにRC100~130万/坪で鉄骨造70~90万程度であれば収益は同じ1800万でRC4億4.5%、鉄骨造28000万6.4%なら長期保有にもある程度の時期で手放すにしても参入しやすい程よい条件だった気がします、もうこの程度の条件の物件を見る事はほぼありませんね、今のところ。

そもそもこの利率では参入出来ないし、頭金も10%程度は差し込めなければ箸にも棒にも…といった環境、誰も彼も出来たらそれこそ価値は無い…のか。

劣化対策された木造

耐用年数は22年、木造アパートでもそれは変わらず以前のように利回り9%や10%といった物件も見なくなり目線から外れていた木造ですが「劣化対策等級2~3」もしくは「長期優良住宅認定」は金融機関は30年の融資をしてくれる場合があります。

それもそのハズ劣化対策等級2は50年から60年、等級3は75年から90年間は大規模な改修工事が不要と判断された場合に付けられるもので、2世代、3世代を通して住める家として評価されます。
長期優良住宅は上述の劣化対策に加えて耐震性や気密性など様々な基準をクリアしたもので、劣化対策等級3と同等以上の評価が付いていると考えて良いでしょう。

長期優良住宅の耐用年数は100年です。

そう、この劣化対策された住宅はある程度幅広い状態で30~35年の融資が受けられる可能性が出てくる、耐用年数の長さ(償却期間)が大きなメリットとなります。

…まぁ、そもそも住めば住宅ローン(35年低金利)が使えるので住んじゃえば良いのですが投資物件として購入する場合は毎回そうもいきませんし、それに見合う収入や資産を用意出来なければならないので除外。

例えば物件は4億、木造で利回り6%(2400万)、
利率2%で築20年の劣化対策等級3であった場合

満室時の月額は200万円

30年2%のフルローンで毎月の返済は148万円、返済後の手残りは52万円。

およそ4年程で分岐。

まぁあれです、最初にも書きましたが築古でも利回りが高いやつはキャッシュで買われてしまっているのでもうありません。

利回り6%の劣化対策等級3の物件なんてあったら瞬殺でしょうね。

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法定耐用年数の設計し直しでもされれば随分良いと思うんだけどなぁ、鉄骨造もRCも基準を見直せば配管とか地下とかの問題も解消するだろうし、外国籍の人が買う場合は…とか様々な事を考慮して。

昭和中期に設計されたものを今でも使ってるってのは問題だし、実態と乖離した法定耐用年数では、長期優良な物件に助成があるとか政府にとってもお金を使う先としては良い事だと思うのですが、どうだろう。

うーむ、しかし今まさにって所と来年初旬には色々動こうと思っているのですが、為替も地価も材料も…筋書き通りにはいかないものですねぇ。

ではでは。

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