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ドラレコと画像解析と画像合成と。 – Drive recorder : Image analysis

本日のご相談は

「ドラレコではちゃんと撮れてないんだけど、なんとかなるかな?」

という無茶しかない依頼
便利屋を超えた新たな職業が作れそうな勢いです。

でも良いんです、私ならなんとか出来ると思って頼って来ているので。
アテにされたなら黙ってベストで応えようではありませんか。

まずドラレコを見なければならない理由は

「駐車中にぶつけられ、逃げられた。」

です。

① 360度タイプが前後に1台ずつ。
② 純正型が前後に1台ずつ。
③ リアに単独型に1台。

計5台のドライブレコーダーが設置されています。
別に修理代を取りたいとか金銭面でどうにかしたいという事であれば保険で解決していますし、そこではありません。

逃げたやつをそのままには出来ない。

これだけです、迷惑をかけた上に逃げた罪を償いなさい。
私は以前車を盗まれてしまったほろ苦メモリーがあるので、車両への攻撃に対するヘイトは常時高めです、こういうのは本当に許せません。絶対見つけてやる…!(ゴゴゴ

さぁ見ていきましょう。

①360度タイプ

車の所有者が本体の画面で録画出来ている事を確認し、メモリを取り外しました。
そしてPCに接続した時に差さりが甘かった為か、何度か抜き差しし、壊れました。

な、なんだと…

①は本体では確認出来ていましたが、
PCでのデータ保存前に壊れるという最悪のスタート。

はい、それで私に依頼してきたんですね。

では気を取り直して

②純正

コンソールボックスにメモリだけ差し込むタイプ。
動画は無事回収出来ましたが…

撮れていませんでした。

SDHC対応ではありますが4GBという低容量…で厳しくはありますが、録画する日数的には大丈夫でした、問題は

ドラレコ自体か録画データサイクル中に何らかの問題が起きており、
録画が飛び飛びになり目的の時間が撮れていなかった。

のです。
一応私が持っていた16GBと逆わらしべしておきましたが、悔やまれます。
ファイル上書きエラーとか破損は防犯カメラとかでもよくなるんですよね…。

はい、では次。

③バックカメラ(DRV-830:JVC KENWOOD)

はい、来ました。

撮れている部分発見。

これは関係ありませんが途中の風景ですね、結構鮮明に撮れています。

これだけ綺麗ならナンバーなんて一発だろうと思ったら

丁度動いている時しか見える場所にいないで、読めないっ…!
車種は完全に分かるのですが、ナンバーが読めません。

ほぼモザイク状態です…ん?モザイク状態?

ならば…

画像解析すれば良いんですよ。

焦点が合っていない画像を補正するソフト「Smart Deblur」。

こんな感じに補正してくれます。

ブレ修正値とピンボケ修正値とガウス値を設定すれば調整しながら補正出来ます。

これは関係ない画像ですが、少しだけ焦点を合わせてくれます。

もう少しで読めるのに…!程度ならコレで補正可能です。

ちなみに防犯カメラアナライザーというシェアウェアもあり、こちらは複数の画像を合成して焦点を合わす、というものです。
34ピクセル角という激狭範囲ですが、5枚の写真をくっつけて確認出来ます、もし解析出来たら支援しましょう。

結果

一連指定番号の下2ケタしか分かりませんでした…。

あとは車種程度かぁ、一応分類番号も「そう読めなくもない」程度までは分かりましたが、証拠としては弱いでしょう。

純正の端末は内部メモリもあるそうで、昨日(日曜)行ってデータを貰ってきたようですが、問題の場所は撮れていなかったようです。

逃げた車は結構な高級車、結構な衝撃なので気付かないという事は無さそう。
ぶつけてオタオタしている絵は撮れているので、後は警察にバトンタッチ。

ドラマとかで検察が使ってる画像解析ヤツ、警察に誰でも使える端末(監視付き)で公開してくれないかなぁ。

ではでは。

追記 2022/1/18 09:06
犯人捕まりました。
当時は結構な音だったようで、敏感に反応した車もあったらしく「撮影していた協力者」が現れたようです。今回ドラレコはダメでしたが、画像はかなり鮮明なので、転ばぬ先の杖として用意しておく必要があるなぁとしみじみ。

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