ワンピースという作品を通して、キャラクターごとにある深い背景を通して
音楽と映像により訴えかける“ひとつの家族の物語”
現代の闇、大衆という名の個の身勝手さの結末、近未来への警鐘が含まれているかのようにも感じるこれからの『世界の続き』を考えさせられる、面白い作品でした。
作品全体を通してウタ(Ado)の情緒が歌に現れており、
歌詞とAdo氏の表現力により没入感がとんでもない。
今回は歌を聞きながら感想をまとめていこうと思う。
まずは【新時代】きゃりーぱみゅぱみゅの「にんじゃりばんばん」などを手掛けた
中田ヤスタカ氏の楽曲。
ワンピースの世界では世界一の歌姫ウタ、そして私達の居るこの世界でも世界1位を取るというとんでもない曲、Adoは本当に悪魔の実食べたんじゃなかろうか。
映画を見る前と後で印象がガラっと変わる曲です。
ウタが歌う新時代とYouTubeで見るAdoの歌う新時代も明確に違うので、
是非映画を見る前と比べてもらいたい。
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続いて【私は最強】、こちらは大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)氏の楽曲。
疾走感はまさにミセス、そして最近のニューマイノーマルからの変化を受け継いだ常識ぶっ壊し感バツグンの爽快ソング。
著名な人達がガンガンAdoに楽曲提供する事と作中のウタへの対応もリンクします。
こちらも映画を見る前と後で印象がガラっと変わる曲です。
見た事が無い新しい景色は絶対に見れる、なぜなら生きているから。
わざわざ確認するのは決めたのはあなた、私は私にしか出来ない事をする、本当にそれでいいんだよね?という不安な気持ちもくみ取れる。
曲の中にこうした未来の希望を示唆する「いつか」的な、
これほど「楽しそうな事」が生きていればいずれは訪れると聞こえる。
怖くはない、不安はないというのは
「さぁ、怖くはない不安はない」が譜面通りの意味ではない事が分かります。
実際に最強である事と、最後の「アナタと最強」という矛盾により孤独を強調する事にも大きな意味があります、他もそうですが歌詞一節ずつ意味がありとても素敵。
気持ちを上げる音・奮い立たせる歌詞、自分に前を向かせる為の鼓舞感。
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さらに大きく切り替わるシーンで流れる【逆光】
作品を見れば「もう眠くはないや」には狂気を深く感じる事が出来るハズです。
怒り、憤りに任せ暴動扇動するかのような、とんでもない表現力。
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何を書いてもこの曲に関してはネタバレしそう【ウタカタララバイ】
「教えて何がいけないの?」にはウタの純粋さが、
「この時代は悲鳴を奏で救いを求めていたの、誰も気づいてあげられなかったから、私がやらなきゃ、だから邪魔しないでお願い」には彼女の抱える最強な彼女がひとり背負う、自分にしか出来ないと追い込む気持ちが表現されているように思います。
まだ21歳だろう…悲しすぎる。
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ウタがシャンクスを想い歌う【世界のつづき】
歌詞に「信じられる?」「信じてみる→られる」「信じられる」と、歌詞の中でだんだんと変わる感情を表現し、さらに少しずつ希望を「持ちたい」という振り切りと明るくならなければならないという複雑な心情を表現。
事実を知りながらも信じる事が出来ない、葛藤があるんですよ…映画をみましょう。
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個人的にはこれが一番好き【Tot Musica】
一節一節少しずつ逃れられない恐怖を演出し、一気に叩き落す。
超ド迫力。
一番盛り上がる場面で使われる曲です。
ここで聞いても迫力が凄いのですが、映画館で見た時の没入感は最強です。
語彙爆発。
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最後は【風のゆくえ】
エンドロールと共に流れるこの曲。
映画を見た後に「結局どっちなのか?」論争も生まれております。
重要なシーンですが曲を聞いただけでもある程度わかるかもしれません。
それほどの表現力。
ワンピースを知っていれば細かな描写で伝わる事がありますが、
知らなくても感じるトコロのある面白い映画でした。
家でレンタルも良いですがこれは映画館で観てもらいたい。
是非ッ!
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おまけ【ビンクスの酒】
ヨホホ~イ、ヨ~ホホ~ホ~イ!
ビンクスの酒を届けにいくよ、海風気任せ波任せ~♪
陽気な歌なのにどこか悲しいんだよなぁ…