パっと見はストレージとメモリ交換がスっと出来る親切設計。
しかしこの機種はバッテリーからAC接続部分、基板の配置で大きな爆弾を抱えているので巧妙な罠が仕掛けらているようにも見える、不思議な端末。
dynabook…ね。
赤:バッテリー(PA3533U-1BRS)
緑:メモリ
黄:ストレージ
青:謎空間
足ゴム部分やメモリの裏に隠しネジはナシ。
バッテリーは10.8Vの2Ah、結構少なめ。
PC2-5300Sで512MBの2枚か、久々に見たな1GB以下のメモリ。
HDD、東芝のMK8037GSX。
80GBで5400rpm、8MBキャッシュでSATA300対応…これでVISTA動かそうってんだから遅いワケですね。
特に特殊な固定具はナシ、扱いやすいですね。
そして青枠部分の謎スペース。
2.5インチは入るっぽいので増設用にも見えますがSATAの空きが無さそうなそんな。
開けてみるか。
17か所…!多い。
ネジを外したら電源ボタンの部分のパネルが↑にスライド出来るので、赤枠の部分の押し上げて、画面側にスライドします。
するとキーボードのネジが見えるので外し、中央の赤枠のネジを外します。
ここでDVDドライブが外れるので外しておきましょう。
あとはディスプレイ側にハマっている部分を外して…ってここまでしても無線カードが見えるだけで特に何もすることはなさそうだ。
そっ閉じ。
この「dynabook」という名称について。
確かに東芝が保有する商標ですが、ダイナブックという言葉はパソコンの父アラン・カーティス・ケイが提唱する「理想のパソコン」というコンセプトを元に作られたノート型のパソコンであり、ブランドではありません。
実際にアメリカではダイナブックという名称で販売出来ないようです。
ノート型パーソナルコンピューターの歴史的な転機と言える存在のダイナブックを東芝は「Dynabook Inc.」という企業名で展開し、成功しています。
一方アランケイの提唱したコンセプト「Dynabook」は、コンピュータ技術の進化やデザインの進展に影響を与えたものの、商業的な成果としての成功は限定的、ノートパソコンの普及により知られるだけの存在…と、うん。
アランケイの論文からDynaBookを実現しようとする想いは素晴らしいです、しかし今まで触ったダイナブックノートから「それ」を感じる事はありませんでした。
スペックに比べて高額であり、
選択するパーツの性能が合っていないので動作は遅く使いづらい、
細かなギミックが散りばめられ壊れやすい(壊れたと勘違いするのも含む)、
基板の取り回しも悪く熱が出る場所の裏に熱に弱い部品があったりする、
取り回しが悪いから同等品と比べて大きく、重い、
明らかに遅いパーツを高速と呼ぶ…等々
実際にdynabookは東芝の商標であるんだけども…なんとも変な気持ち。
アラン氏の先見性に感謝を。