ミンカブIR更新 2025.10.1 MSS吸収が予定通り完了で次はライブドア、ALISの行方は
さて、IRが更新されましたね。
2025年10月1日、ミンカブは完全子会社であるミンカブソリューションサービシーズ(MSS)を予定通り吸収合併、事業整理の第一段階が完了といった所ですかね。
次の決算発表は11月14日。
注目したのはまだブランド価値が残るライブドアの扱い…そして既にのれん一括償却済みで実質価値ゼロとされるALIS.toのお話。
「ライブドアは再編ではなく譲渡」──そうなれば、まだ希望は…?
IR

完全子会社の吸収合併に関するお知らせ(開示事項の経過)
前々から言っていたMSSを本体のミンカブに吸収したよって話ですね。

瓜生氏の時は決して言わなかった「K-POPが大赤字だった」ということも伴さんになってからはしっかり公開され、瓜生氏を微妙に残している事以外は事業の整理もキレイで素晴らしいですが次のIRの一文に「事業の選択と集中を進める」とか書き出しがあったらいよいよ…という事になりそうですね。
法定事後開示書類(合併)(株式会社ミンカブソリューションサービシーズ)

こちらは吸収合併の事後開示書類。

次は調整中の「ライブドアを含めた統合スケジュール」ですね。
あとは報酬部分がちらほら、元々多かった取締役がかなりギュっとしたので赤字から黒字へ、継続した成長と見てとれるまで報酬部分でかなり経営面での負荷が軽減されているのが分かる資料もありました、元々が高すぎたんですね。
MSSの赤字はもちろんですが、収益性の低いサービスを整理し、ミンカブ本体の収益構造を強化させるためのコスト削減…という名の「財務の透明化」が主のように見える今回の動きはとても見た目がよろしい。
ミンカブの事業整理は次のフェーズへ進んだ事を明らかにしているし、精査した結果「まずはMSS」となったので「次はライブドア」という誰が見てもわかる道筋を見せているのも見事、動きも早いけどIRではあんまり教えてくれない。
ここはいつも通り。
今後の選択肢
PV数の低下…これはそもそも1億人!とか言っていた部分が間違っていて、多重アカウントだったり幽霊部員というか登録だけでアクティブでなかったり、複数同系列事業を買収した事で重複者が統合されたりと原因は実質顧客数の見誤りだと私は思います、それに被さる止まらない広告収入の単価低迷、日本は規制の問題もあり恐らくナメられていますから変な広告も入るし単価も安い、付け加えてK-POPイベントの損失もありました。
現在は保有事業の選択と集中により今期と繰り延べする分は体力は維持できると思うので、ここで大きな選択。
"本当にただ吸収するのか?"
事実ライブドアにはブランド価値があります、Zホールディングスから70億円…手数料で1億とか追加で払ってたかな?で、買ったライブドア。
買収してから今までライブドアの売上に関わる詳細情報を筆頭に個別に分からない細かな情報が多かった印象で、売上高は分かる、原価は低いのに経常ほぼプラマイゼロぐらいで着地している事以外はほぼ伏せられていました。
顧客数は非公開です、ライブドアが混ざって「UU1億人規模の総合ネットメディア事業」とかいうのはよく見かけましたしライブドアジョイン!の時も7000万とか8000万までUU規模増えるみたいな事を言っていました。
ミンカブが保有するようになって色々見えてきたものもあるでしょう。
つまり…
売るんじゃないか…?(再販)
実際にミンカブは当時ライブドアを買った時の決算説明で、ライブドアの売上高は約40億円、営業利益は10億円という事で、確かに当時のミンカブの売上高54.8億円とプラスすれば前年と同じだったとしても94.8億円の売上がある、その上で他にも色々な事業を買収しましたが、ライブドア加入後完全に寄与した決算期の売上高は99.2億円でした。
しかし今、広告収入の単価は低下しています。
ライブドア自体の再販はちょっと大げさでしたがK-POPの興行で損失を出している中でのKstyle譲渡とか「収益性が無い」ではなく現状収益の見込みがあって結果的にある程度メクラになっている部分は売りやすいのではないか。
月間PV〇億!UUウン千万!など「シナジーがありそうで体力のある事業者」はまだまだいると思うのでブランド価値を活かした再販なんかは可能性があるように思います、売れれば数十億円のタームローンとお別れが出来ますし元々自己資本率も高く株主還元も多かったミンカブ、流石にほぼ広告収入に逆戻りだと元には戻りませんが赤字体質からは抜けられるような気がする。
もしもミンカブ本体への完全統合だと売上高は守られるので益を調整して広告に頼らない新たな事業を興す事も出来るかもしれませんが、それは大分先のお話のように見えます。
とりあえず次の情報入手タイミングは11月14日。
のれん償却済みでもどっこい生きてるALISは現在ほぼ休眠状態、そもそも前から収益性は分からなかったので事業の継続性も何も分かりません🤣
元々の仕組みや想いがどのようなものだったか、当初の目的で記事を書いている人はもういない、その仕掛け人もエンジニア達も営業も誰もいない。
あ、富樫さんだけは残ってるか、多分。
サービス終了にしろ、またもやWeb3系の企業が買うにしろ、技術資産…というか仕組みを再利用した事業を興すにしろ、実際に判断を下すのはライブドア統合、そして扱いが確定してからのお話。
ミンカブも最初は見かけだけWeb3walletみたいなの作ってLDCとかLDPとかWeb3の会社作って何かやる予定だったようですがなぜかそこにALISもシンクロライフも入らなかったし、結果論ではありますが現実の収益構造には乗ってこなかった。
伴さんが財務再建を急ぐ中、ALISに再投資する意識は…まぁないでしょう。
次のIRで見えるかもしれないライブドアの事業整理の報告、そしてALISの法的な処理に関する発表、興味深いですね。