今回のご相談は
「10Gに切り替えたのにインターネットが遅い、そして切れる」
というもの。
インターネットが遅くなったと感じ、元々プロバイダがセット組しているギガラインにしていたが、キャリア系…今回は「ドコモ光10ギガ」を勧められた為切り替えてみる事されたそうです。
申し込みの際に
「10Gbps対応のWi-Fiルーターがないとダメ、あと今使っているのは使えない」
と言われたようで依頼者は「遅いのはコイツのせいだったのか!」と最近買ったギガビット無線ルーターでしたが燃えないゴミの日に捨てるつもりだったそうです。
そしてレンタルする事になったXG-100NEさん。
結果から言うとその使えないと言われた無線親機によって改善されたので、セキュリティソフトを押し付けてくる家電量販店のパソコン然り、通信系の申し込み時にある鬼気迫る担当者の適当な説明然り…。
分からない人につけ込むタイプの商売スタイルはどうも好きになれませんね。
まぁ過去の事はどうしようもありません、頼られたならベストで応えるだけです。
確かに元々付いていた無線親機を接続してみても、無線機能付きのホームゲートウェイで繋いでも等しく遅い、どのように繋がっているか確認してみましょうかね。
接続
ONU:「10G-EPON」
LANケーブル:「Category6A」
LANケーブルはXG-100NEのWAN10Gに差さっており、
無線LAN通信をXG-100NEが行っている。
有線機器は使用しておらず、LANポートは全て空き。
スマホ6台を接続。
スマホのほとんどがiPhone15、SEが1台、パソコンは無し。
XG-100NEの無線機能
利用可能端末台数
・最大32台
無線通信の動作
・IEEE802.11ax/ac/n/a(5GHz)
11ax 最大2401.9Mbps
11ac 最大1733Mbps
11n 最大600Mbps
11a 最大54Mbps
・IEEE802.11ax/b/g/n(2.4GHz)
11ax 最大1147.1Mbps
11b 最大11Mbps
11g 最大54Mbps
11n 最大600Mbps
無線ネットワーク名(SSID)
xg100n-XXXXXX-1 = 2.4GHz
xg100n-XXXXXX-2 = 2.4GHz
xg100n-XXXXXX-3 = 5GHz
LANポート
1~3 = 1000BASE-T/100BASE-TX
4 = 10GBASE-T/5GBASE-T/2.5GBASE-T/1000BASE-T/100BASE-TX
USBポート
USB3.0×2
・
・・
・・・
とりあえずカテ7のLANケーブルを使わないのは好印象。
アース付きのHUBとか使ってるならその先をCat7にするのは良いかもしれませんが意味もありませんからね、現状は6Aがベストチョイスな気がします。
よし、大体わかりましたので次は速度をチェックしてみます。
うへぇ…。
建物は木造2階建てで2階に通信機器が集約しています。
単位はMbps、緑の123が目の前で、赤い9とか13は階下のキッチン。
76とか93は階下の玄関、目の前でも異様に遅い…というか赤い部分はもう使いものにならないと思います、とりあえずキッチンに何かあるとキッチンにお邪魔した所…
半年前にキッチンパネルを壁周囲全面に貼り、
下地も金物で強化しボードも二重にされたとの事。
ああ、赤いトコに関してはこれだ。
インターネットが遅かったのもあるかもしれませんが、メインはこの変化ですね。
ホーローのキッチンパネルには金属が使われておりますが、これ単体で通信障害が起きる事はほぼ無いと思います、しかし部屋の壁がほぼキッチンパネルではそれなりに影響があるだろうし、壁や天井(二重ボード)が厚くなった事もあると思います。
…しかしもう契約は変えてしまっているので、
新しい環境でより良くする事を考えていきましょうかね。
幸い工事はまだ残っているようなので、次回の工事の際に2階から1階へLAN配線をしてもらう事にしました、そこでメッシュをかければ速度一定化の面は解決です。
XG-100NEの設定を見ていこう。
まず気になったのが
PPPoEブリッジが初期状態でオンになっている。
という事。
ドコモ光10ギガは、IPoE方式を用いたIPv6およびIPv4 over IPv6通信のみによる接続サービスです。
PPPoE接続はご利用いただけません。
…?なぜ?そもそもPPPoEブリッジとは
PPPoE(PPP over Ethernet)プロトコルを搭載しているパソコンやゲーム機などを接続できます。
ルータではNAT機能によってIPアドレスが変わり、特定のアプリケーションが使えない場合があります。
その場合、PPPoEブリッジを用いると、ご利用の端末に直接グローバルIPアドレスを取得できます。XG-100NE機能詳細ガイドより
ふむ…そもそもパソコンでPPPoE接続するなんてレア中のレアだし、切ってもとりあえずニンテンドースイッチで接続出来れば問題ないだろうって事でオフ。
ルータ設定>高度な設定>ブリッジ設定にあります。
PPPoEブリッジのチェックを外します。
当然ですが接続されたNintendoSwitchは問題無し、スマホも問題無し。
IPv4の接続先の選択設定でひとつもチェックされていないと強制的にブリッジになるそうですが、とりあえず「PPPoE接続はご利用いただけません。」との事なのでここは無視します。
でもまだ遅いしブチブチ切れるしLINEは入ったり入らなかったり。
うーん…後はそうだなぁ…。
有効になっているのは
・PING応答機能
・UPnP設定
・省電力イーサネット機能
・マルチキャスト(無線区間)通信設定
の4点
ひとつずつ見ていきます。
PING応答機能
インターネット上から本商品のWAN側のIPアドレスに対するPINGに応答する場合は、チェックします。通常、設定を変更する必要はありません。一部の接続サービスでは、チェックしないと正常に接続できない場合があります。
じゃ無効には出来ないか、次。
UPnP
UPnP(Universal Plug and Play:ユニバーサルプラグアンドプレイの略)とは、XML技術をベースに開発された、ネットワーク機器どうしの相互自動認識方式です。
本機能を利用して、UPnP対応アプリケーションを、NATによるIPアドレスやポート番号の変換を気にすることなく、複数台のパソコンなどから同時にご利用になれます。
UPnPをご利用になるには、本商品とパソコンなどの設定が必要です。
ただし、本商品の設定は初期値で「使用する」になっていますのでそのまま使用できます。
プラグアンドプレイを切る必要はありませんね、OK、次。
省電力機能
省電力モードの無線LAN端末は、本商品に設定されているBeacon IntervalとDTIMによってActiveに切り替わるタイミングが変わります。
Beacon IntervalとDTIMを大きくすると、無線LAN端末の省電力モード期間が長くなりますので、電力をおさえることができますが、本商品宛のパケットが破棄される恐れがあります。
急に何か難しい事言い出しましたね、これは怪しい。
Beacon Interval = 無線通信を同期させるためにアクセスポイントから一定間隔で送信するパケット。インターバルを小さくすると接続効率UP、通信効率DOWN。
DTIM = Delivery Traffic Indication Message、省電力状態の相手に対してパケットが送信待ちであることを伝えるメッセージ(ビーコンによって送信される)
ふむ、インターネット通信で省電力にする意味あるの…?早い方が良いし、それでおさえられる電力ってどれぐらいなんだろうか。
まぁオフですオフ、こんなのは無効です。
マルチキャスト(無線区間)通信設定
マルチキャスト(無線区間)通信機能の設定をします。
無線LAN端末で特定マルチキャストサービスをご利用の際は、「有効」を選択してください。「有効」
マルチキャストパケットを無線LAN端末に適した通信に変換して転送します。
「無効」
マルチキャストパケットを変換せず、そのまま無線LAN端末に転送します。
特定マルチキャストサービスってのは何を指しているものなのか。
うむむ…とりあえず無効にしても「変換せず、そのまま無線LAN端末に転送」という表示からも影響はないだろう、何か問題あったら戻せばいいのでオフ。
で、まぁここまでやってみて
お、多少改善された…けどま~だなんか不安定だなぁ。
とりあえず今まで使ってた無線親機を使うつもりだったし接続してみようか、10G対応じゃないからLANポート1で、アクセスポイントで…
はい、解決。
ちなみに今回使っていた無線親機はtp-linkのAX73です。
右側の70とか30のやつはさっきのキッチンパネル部屋のキッチン周辺です。
左側の930は機器の目の前、隣の部屋が882とか887、階下の玄関先は…
うんうん、問題無し。
4番ポートに10G対応のやつ接続すればより早くなるだろうけど追加で何かを買うつもりはないそうです、とりあえずこのまま使ってみてまた不便があったら相談したいとの事で一先ず終了。
LINEの通知が来て、アイコンバッジは付くが開いてもメッセージが更新されない為わざわざ外に出てチェックした事もあったそうです。
本当にもう…。
ホームゲートウェイの初期設定これにした人、怒らないから出てきてください。
大丈夫です、払いの悪い集金先に半年間一人で行かせるか半年間ノルマ2倍になるかのどちらか選ばせてあげるから、成果が出なかったらもう半年やらせるだけだから。
ね?
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