最低賃金改定2024と過去推移。【徳島84円UP!?】- minimum wage 2024

毎年がっつり右肩上がりの最低賃金、地域によっては昨日から引き上げ開始。
【過去の最低賃金まとめ記事[2021年][2022年][2023年]】

厚労省の最低賃金ページで確認出来ます。

徳島に関しては10月1日9:00時点ではまだ空欄でしたが、11時頃確認したら加重平均と共に表示されていました、気になったので徳島県労働局のページを見てみると…

徳島労働局報道資料より

お隣の香川が970円なのでとんでもない無茶を言っているようには感じませんが去年の896円から980円で84円UPはなかなかの額。

ちなみに効力発生日は「令和6年11月1日」との事で、賃金を引き上げる場合の助成金など対応するそうです、体力があり優秀な人財を囲う事でより大きな成果を見込む大手ならそもそも重要な人財にはそれ相応の報酬を与えているでしょうからむしろそれ以外に対しての契機…と言えますが、中小企業にとってはとても厳しい話です。

時給84円アップという事はもしも社員が最低賃金ギリギリで働いている場合…例えば年間休日115日で月に30時間ほど残業があるケースだと徳島の最低賃金なら

いままで(896円) 年2,195,200円で月183,000円。
これから(980円) 年2,401,000円で月200,000円。

((250日×8h×時給)+(30h×12カ月×時給×1.25))

1人当たり年20万ほど増えるので10人いれば200万増えます、人は変わらず活動が変わるワケでもなく単純な増加…ですがそもそも低い水準だったという事もあり、

↑の条件で東京なら

いままで(1,113円) 年2,726,850円で月227,200円。
これから(1,163円) 年2,849,350円で月237,400円。

徳島と東京、いままでの時給で比較すれば年53万、つまりほぼ丸々3カ月の給料分違うワケです、人口が違うので同じ事を同じようには出来ませんが大きな違いです。

東京が1,163円で沖縄…というか九州地方が軒並み900円台ってのもなんだか違和感、1時間の価値が2割以上違うのなら光熱費や食品、日用品等々物価も同様にそれだけ違うのかというとそれほど変わりません。

大きく変わるのは家賃、超ざっくり1Rで見て九州地方が5万で東京が7万なら年24万の差、上物(材料)の価格もそれほど変わりません、変わるのは地面の価値。

つまり土地の価格の上昇に併せて最低賃金も上げなければ耐えられなくなるという事で逆に、賃金が大幅に上がれば土地の価格も上昇し全体的な水準を高める事が出来る…という筋書きなら四国は今「人口減少、県民の高齢化」対策の一環として2037年新幹線開通に向け力を入れています、そこでその時働く人の環境整備や若い人や企業が参入しやすい環境を整えているように見えます。

新幹線開通のその時、土地は関東並で賃金も良好、インフラは整っていたら当然人は集まるような気がします。

四国も沖縄ほどではありませんが相当な「離島苦」的なものがあると思うので大阪とはかなり近いしラインさえ繋ってしまえば相当良質な環境です。

災害の少なさからも不動産目線で言うなら香川あたりは安定していて良いですよね、以前物件調査で行った時も本当に良い所だと感じました。

今度は徳島をじっくり見に行ってみようかな。

東京都の最低月額推移 – 2018~2024

東京の最低賃金の上昇による賃金推移を見ていきます、先ほどもちょっと計算しましたが、今度は残業は無しで単純に年間休日115日として

【 250日 × 8時間 × 時給 ÷ 12ヵ月 = 月額 】

(2024) 1,163円 = 193,800円 ←New!
(2023) 1,113円 = 185,500円
(2022) 1,072円 = 178,667円
(2021) 1,041円 = 173,500円
(2020) 1,013円 = 168,833円 (2019=1,013円)
(2018) 985円 = 164,167円

今年は上がり幅が+50円と大幅なので去年の給与体系をそのまま使えない企業はなかなか多そうですね、就業規則の改定に伴い今月から給与の手直しも。

厚労省 新規学卒者の学歴別にみた賃金

厚労省 令和5年度 新規学卒者の学歴別にみた賃金  より
厚労省 令和4年度 新規学卒者の学歴別にみた賃金  より

令和4年度の大卒初任給平均は228,500円/月、2,742,000円/年
令和5年度の大卒初任給平均は237,300円/月、2,847,600円/年

勤務日数とかが分からないので近い所で比較、キッコーマンの学卒初任給は2023年度23万で年間休日125日だったので時給換算すれば1,437円50銭。

もしもこの先4%程度で推移した場合

今回の上がり幅と同様に今後も伸び続けた場合、企業は人を雇う事、雇い方に対してより慎重になり「人を雇うよりも仕組みでなんとかならないか、人をなるべく多く介さない、相対しないサービス、現代の隙間はどこか」を考え多様化、働き手はその多様化した働き方の中で自分のライフスタイルにあった働き方を選ぶ…ある一定の水準に到達するまでは上昇し続ければより良い未来が近づいているのかもしれませんね。

最低賃金だけではなく残業計算も1.25倍より多くなれば「無理に使う」という事も少なくなるような気もします。

最低賃金の推移 – 2016~2024

売上がいきなり伸びるワケではなく最低賃金がいきなり上昇し続けるのは、企業にとっては厳しい事だと思いますが、変革のタイミングなのかもしれません。

経営者からすれば従業員はみな変化を嫌うから大きく変えたくないし出来ない、言われ続ける不満を解消するよう考え、その為の変化だとしてもそれでどれだけ良くなったとしても「前の方が良かった」とか言われ切ない思いをすることでしょう。

…あいつら雑にPB商品馬鹿にしやがっtウワーナニヲスルー!!

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世界のビッグマックの価格で各国の為替相場を推測しようという「ビッグマック指数」というものがあり私は好きでよく見ているのですが

2000年の段階ではアメリカよりも高額で買っていたビッグマック。2010年で同じ価格まで並び、2020年にはほぼ半額、そして2024年は半額以下。

最高価格のスイスと比べればほぼ1/3。

円の弱体化や物価の低さはここでは分かりませんが、賃金の伸び悩みによる経済成長の鈍化は明らか、最低賃金が上昇し、土地の価格が上昇、それに伴い物価の上昇、輸出入をより強化する為出生率向上の為の子育て世代への圧倒的優遇措置、教育の効率化・教師への報酬拡大、大学までエスカレーター、国内外の強い関心を受け入れ自由度の高い移動&通信制度強化により強い国民を育み活躍、税として政府に伝わりインフラを強固にしセキュリティを担保した上でインバウンド強化からの円強化。

今の状態でも世界水準と同様の負荷で同様に稼げるなら「他の国より安く買えるからいいね、たくさん買おう」で終わりの話ですが、それはない。

コスト増を製品に転嫁するのは今必要な事だと思うので最悪のシナリオは賃金上昇に耐えきれず人員削減、非正規雇用増加か高度なオートメーション化による失業率の増加だろうか、新卒の残り具合を見たそれ以降がターニングポイントかもしれない。

ではでは。

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