生活を一変させる便利さは不便への呼び水だったりしますよね(意味深
以前建築の道具・資材を取り扱っていた私からすればもはや自然になってしまいましたが、住設の中でもバス・トイレ・給湯器や換気扇など賃貸で大家がよく交換するようなものはかなり前からお店では買えないレベルで安くなっています。
実際にお店では欠品したり取り寄せしたり重量のあるものを取りにいったり準備や段取りが必要なのに対してネットショップは家の前まで届けてくれる上に送料もかからない(含まれている)事がほとんど。
例えば天カセの脱衣室暖房乾燥機、
定価は12万5400円(137,940円)、材工で
A事業者は118,800円
本体価格 88,000円(63.8%)
工事費用 30,800円
B事業者は135,300円
本体価格 99,000円(71.8%)
工事費用 27,500円
交通費・部材・処分費 8800円
でした。
そしてネット最安値は61,383円(44.5%)
さらに工事を引き受けてくれるショップは既設機器からの取換工事33,000円。
ネット丸投げはその業者の水準が分からないので私は依頼しませんが計94,383円。
A事業者と比較すると25,000円弱、B事業者に関しては4万円超違います。
A事業者もB事業者も懇意にされている仕入先があって、素人には選別出来ない専門性の高いチョイスの中で、その顧客枠の中で活動するだけなので何の影響も無かったハズですが
例えば資本金30億超、売上1700億の大手住設卸「小泉」が「プロストック」という住設職人向けの店舗を展開しています。
メーカー → 卸 → 専門店(仕入先) → 住設事業者
という流れの中、小泉は卸しでありながら販売店を展開しつつネットショップで販売されています、小泉は大手なので公開していますが小規模の地域密着型卸業者はショップ情報でも詳しく確認しない限りは分かりません。
つまり先ほどのA,B事業者たちはこうした流れで購入しなければならないのに卸しのネットショップでの価格競争により自分達の原価より通販の価格の方が安くなるという地獄。
あとは安い商品群がやけに賃貸中に壊れるものや退居後に交換するようなものが多く不動産の賃貸・リノベ・仲介などの大手が手を出しているケースもあります。
販売数や売掛額などで掛け率を維持している場合は二束三文でも損さえしていなければ卸としての活動など別の所で十分に利益が取れます。
二次卸には厳しいというか大手にはまだ卸してないけど、有用な商品を扱っている小規模な事業者なんてそうそう居ませんので今後はさらに成り立たなくなるかもしれません。
安くなった事で結果が悪い方に変わってしまうのなら考えなければなりません、しかし製品に違いは無く…いや、むしろ在庫品を配送ではなくメーカーから直送される事が多い為、製品の信頼度や配送方法の安心感はむしろありますし、追加で延長保証を買った製品の方が製品の保証としては手厚かったりします。
管理会社然り、工事業者然り、良い付き合いがなければ物件の健康状態を良質に保つことは出来ませんし、続けられませんので感謝しつつ最大の効果を出せるようこちらもプロとして対応していかなくては。
コメント